こんな掲示をされてしまったので、こうした。
『マンション管理事務局及び住民の皆様へ』
マンション一階の掲示スペースに、野良猫の親子の事が書かれていたのを拝見させていただきました。
恐らく、餌をやっていた住民といいますのは私のことかと思いまして、不快な思いをさせてしまった事のお詫びと、その後の経過についてのお話をさせていただきたく、このような文書を配布いたしました。
野良猫の親子は以前よりこのマンションに住み着いておりまして、我が家で保護し、里親を探すことを考えていました、ですが野良猫、と言うわけで警戒心が強く、なかなか捕まえる事が困難で、ならば餌をあげて馴らしていこう、という思いから、二週間ほどマンションの駐輪場において餌をあげさせていただきました、餌の残りは片付けたつもりでしたが、残っていまして住民の方々に不快な思いをさせてしまったのならお詫び申し上げます。
ですが、先日、母猫は逃がしてしまいましたが仔猫を二匹とも捕獲することができましたので、もうこのマンションに来ることは無いと思います。猫も生き物ですし、お腹も空くでしょうから、しばしこのマンションに母猫が現れるかもしれませんが、そこはどうか目をつぶってあげていただきたいと思います。母猫は、以前からこのマンションに来ていた様子ですので、恐らくここの住民ではない方が、この界隈で餌をやっていたものと思います。
一階にお住まいの方で庭に糞をされていたり、鉢植えを倒された、などの被害がありましたら、当方で片付け、お詫びをいたしますので、ポストにお手紙を入れていただくか、直接インターホンを鳴らしていただければすぐに対応いたします。
この界隈には野良猫が多くいますので、一匹一匹慎重に保護し、避妊・去勢手術などをし、徐々に数を減らしていこうという活動をしています。
このマンションでの餌やりは、仔猫がつかまりましたのでもう致しません。
ご理解の程よろしくお願いします。
現在確認できているだけで、三毛猫の親子、白黒の大柄のオス猫がこの辺りを縄張りとしています、猫は餌があってもなくても、縄張りは変えない生き物ですので、その猫たちに関しましても、何か問題を起こしているようでしたら当方で相談にのり、お詫びいたします。猫の習性などをご理解いただけると嬉しいです。納得できない点などがありましたら、十分に時間をとってお話し合いさせていただきたいと思います。
この度はご迷惑をおかけしまして申し訳ありませんでした。
○○号室 Y・N
『マンション管理事務局及びマンションにお住まいの皆様へ』
ネコたちにご飯をあげていた者です。○○号室のY・Aと申します。
この度は、住民の皆様に不快な思いをさせてしまったこと、そして管理者の方にはご迷惑をおかけしてしまったこと、深く深くお詫びいたします。
ただ、一点ご理解いただきたいことがございます。わたしと娘Nが、「かわいそうだから」という感情だけの結果として、ネコたちにご飯をあげていたわけではないということです。確固たる目的のためであったということです。その説明を誰にも差し上げずに、このような行動をとってしまったことは、浅はかだったというしかありません。全くもって手前どもの落ち度です。申し訳ありません。
『目的』、というのは、この親子ネコを保護し、去勢・避妊の手術に出すということでした。覚えていらっしゃる方もおられるかと思いますが、昨年の夏もこの「母ネコ」がこのマンションの敷地内で子育てをしていました。今回子育てをしている子ネコたちは、実はこの「母ネコ」の3代目の子どもたちです。これだけでおわかりいただけるかと思いますが、ネコは凄い勢いで増えていきます。ご飯をあげなければ、ゴミ置き場も荒らされます。現に、7/18(金)の夜、この「母ネコ」の2代目の子どもである三毛柄のネコが、ゴミ置き場で食事をしていました。ゴミ袋には大きな穴が開けられ、中が出されていました。わたしはうちからネコのフードを持ってき、その三毛にご飯をあげました。彼女はお腹がいっぱいになるとどこかへ行ってしまいました。ちなみにこの三毛も子どもを生んでおり、このマンションの目の前の建物内で子育てをしているようです。ちらかされたゴミはきちんと片付けさせていただきました。ご飯を食べていれば、ゴミは荒らさないということ。そして、この子たちに避妊・去勢の手術をしないと、果てしなく増えていってしまうということ。どうかこの2点をお心に留めいただきたいと切に願います。そしてもう一つ付け加えるならば、彼らネコというのは、例えご飯をあげなくなったとしても、そのテリトリーをかえることはしないという特性も是非ともお知りおきいただきたい点です。
そして、去勢・避妊に出すためには、彼らを捕まえなければなりません。捕まえるためには、ご飯をあげるという行為を通して、彼らにわれわれを認知してもらわなければならないのです。ネコは、特に外で自分たちだけで生きているネコたちはおしなべて、非常に警戒心が強いです。そう易々とは捕まってはくれないものです。なので、捕獲するためにご飯をあげざるを得ないのです。
7/18(金)の夕方に、この「母ネコ」の子どもたち二人を、地域ネコボランティアさんの元、無事捕獲しました。「母ネコ」を捕まえられなかったのはとても残念なのですが、まだこの辺りにいるとは思いますので、もし見かけた方がいらっしゃいましたら一声かけていただけますと、非常に嬉しいです。
今後われわれとしましては、前述の三毛の子、そして白黒柄の男の子ネコ、そして「母ネコ」の捕獲→避妊・去勢を考えております。つきましては、その子たちに今後また、上記のような理由でご飯をあげなければならないかと予測はされます。ご理解いただきたいのは山々なのですが、ネコがお嫌いな方もいらっしゃると思いますし(わたしもそうでした)その子たちの糞や尿でおうちの周囲を汚されている方もいらっしゃるかと思います。極力皆様にはご迷惑をおかけせぬよう進めて参ります。また、糞や尿に関しましては、ご一報いただければわたくしか娘が片付けにまいりますのでお声をかけていただければ幸いです。
ネコといえども、わたしたちと同じくこの地球に存在しているかけがえのない「いのち」です。わたしたち、ニンゲンとどうすればうまく共存していくことができるのか。頭の中を駆け巡るのはそのことばかりです。地域ネコ活動をされているある方が、ネコ問題は引いては環境問題だとおっしゃっていました。全くその通りだと、われわれは考えております。しばらく前には、ネコの餌やりが原因でアパートの住人と大家さんの間で殺人事件もおきていました。非常に胸が痛みます。そういうことも含めて、もしご必要でありましたら、きちんと皆様の面前でお話をさせていただきたいと考えています。
しかしながら、この度は、これらの説明を全て端折って我見のみで行動したことに対しては、果てしなく無責任だったと感じ、深く反省しております。
申し訳ありませんでした。
2008年7月23日
Y・A