この春中学一年に進級したW。しばらく前にアップした動画の、あのダンスを元手に、某スポーツクラブの選抜チームのオーディションに見事合格し、4月から、非常に厳しいレッスンがスタートしている。並行して、中学校では吹奏楽部に入り、入部した途端、指導者からギター譜をドカドカと渡され、毎日泣きのギター練習をしている。…そんなこんなで、本気の集団に、それも2つ同時に所属することになり、どっぷりと活動にハマりつつあるW。最近、弱音ばかり吐いているのである。
4月にあったダンスの初めてのレッスンの日。帰り道Wは非常に浮かない面持ちでいた。気に懸り、途中のマックでお茶しがてら話合いをした。本人の言葉では「吹奏楽に打込みたいから、ダンスは辞めてしまった方がいいと思う」という心境になったようだ。
が、その意気込みとは裏腹に、昨日とうとう吹奏楽の練習後、彼は泣きながらうちに帰ってきたのだった。「ただいま!」と元気を振り絞って言ったものの、わたしの顔を見るなり、泣き崩れてしまった。「もう頭がパンパンで破裂しちゃった」と泣きながらこぼしていた。思わずもらい泣きしそうになったのだが、グッとこらえた。彼が自分で選んだ道。そこに理不尽で納得がいかない何かがあるわけではないから、「かわいそう」と思ってはならないのだ。その場に座らせてゆっくり話を聞く。
彼は今まで、何事もソツなくこなすやつだった。ダンスもギターも、そこそこの練習だけで周囲の人間から、「うまいよね」と称賛されることができていた。しかし、今彼が身を投じているのは、「本気の集団」。そこそこの練習だけでついていける訳がないのだ。
ダンスレッスンでは、たかだか15分程度の振りの指導だけで、いきなり踊らされ、「ボロボロやな」とコーチから酷評される。吹奏楽では、死ぬほど曲を渡され、一個一個コードを拾い頑張って練習した曲はスルーされ、出来上がっていない曲を指して指導者から「〇〇ぐらいはできるようになっていろ」と厳しいダメ出し。…今まで何かとチヤホヤされてきた分、自分の「できなさ」を改めて突き付けられると、あっという間にWは崩壊してしまうのだった。しばらく前に彼はこんなことを言っていたっけ。「俺はダンスチームでも吹奏楽でも、びりっけつだ…」と。このまま、卑屈になっていじけて、両方投げ出すのかな、となんとも言い難い漠然とした不安を感じてしまった。
しかし。そんな彼にも「負けず嫌い」な部分があったのだ。「でも、かっこよく演りたい」という発言を何回も口にしている。その気持ちが彼を支配しつつあるのか、今日は「ギターやりたくない」というまるで後向きなメールをわたしに送りつけておきながら、心配で大急ぎでわたしが帰宅した時には、ノリノリでギターの練習をしていた。それも歌いながら。部活からの帰宅が遅くなったので、選抜じゃない方の週一の普段のダンスレッスンは休んでしまったものの、就寝前には非常に入念に柔軟体操をしていた。
パーッと吹っ切れたかと思ったら、また闇の中に分け入ってしまい、さまよっている中で再び、一筋の光明を見つけ出して…きっとそんな繰り返しの中で、Wは大きな苦しいと楽しいを自力で獲得しながら、グイグイと大きくなっていくのであろう。なんだかとっても羨ましい。Nからよく「母はもっとWをほっとけば!」とたしなめられる。ごもっとも。手も口も一切出さないことも、出すことを死にもの狂いで我慢することも、子を育むためには必要な時がある。Wは今、自分の足で歩いていくための猛特訓を受けているのだな。それを肝に銘じるのは、わたし自身にとっても試練なのである。
わたしが今Wに提供できるのは、おいしいご飯と、たくさんの笑いと、いっぱい話したくなる空気。多分それだけで充分。わたしも、Wの歩みと共に、強く大きなヒトになっていこう。
で。Wは、本当はドラムがやりたいのです。Y先生、どうかひとつよろしくお願いします…
2 件のコメント:
まだまだ迷いの季節。
今、やりたいことがあるというのは、それだけで素敵なことだとおもうなぁ。なんにも面白いこと、やりたいことが見つからない人がなんと多いことだろう。確かに何でもできると思っていた自分をよくよく見つめていくと、これが限界かなぁと何度も苦しい時期もあるけど、そのだびにあきらめるか居直って立ち直るか誰でもそれの繰り返し。Never give up!の精神と、なるようになるさ!というひらきなおり。若いときはこれが上手にできないから悩むんだろうなぁ。でもあなたのこどもたちには見ていてくれているお母さんがそばにいる。大丈夫。きっと自分の道をつくっていけると思いますよ。
Sさま!
非常にコメントつけ辛い(と予想されている)このわたしのたわ言に、一番最初の発言ありがとうございます。
17日に一年生無事、デビューを果たしました。演奏はともかく、ノリはぴか一だったWはサイコーでありました。励ましながら一緒に進んでいくしかないのだなぁと、強く強く感じています。
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